2011年2月20日日曜日

2011年2月20日、国立新美術館、ポンピドーセンター所蔵作品によるシュルレアリスム展

シュルリアリズムを20世紀初頭から第二次世界大戦後まで紹介。

作品は、アンドレ・マッソンとヴィクトル・ブローネルが多くあった。どちらも今まであまり強い興味を持ってみていなかったので、こんな作品があったのかという感じ。アンドレ・マッソンは随分さまざまな傾向の作品を残しているので一貫したイメージを持ちにくい。
マックス・エルンストに関心を持っている私としては、「ユビュ皇帝」、「キマイラ」、「視覚の内部」、「三本の糸杉」、「最後の森」が見られて良かった。印象に残ったのはイヴ・タンギーの「夏の四時に、希望」、背景のグラデーションがきれい。その他、キリコ、ピカビア、ミロ、マグリット、ポールベルボー、ジャコメッティ、マンレイ、デュシャンなど。

2011年2月12日土曜日

2011年2月12日、森美術館、小谷元彦展。
小谷元彦は1972年生まれで彫刻を学んだアーティスト。

入り口すぐにあるのが、ファントム・リムの5枚の写真。少女が空中に浮いているように写っており、手は開かれキリストの十字架にかけられた後のように赤く染まっているが、よくみるとベリーを潰したために赤くなっているよう。5枚の写真の右では少女は右を向いており、左に1枚行くと右へ向いて目をつむっており、3枚目の写真は真直ぐ鑑賞している人に目線を向けている、さらに左に1枚行くと左へむいて目をつむっており、一番左の写真は左を見ている。浮いているように見えるのは足に力が入っていないためであり、これは少女を横にして上から写真をとったため。髪の毛は扇状に広がっている。5枚の写真はいづれも足も服も髪の毛もまったく同一であり、顔と目線のみが変化している。服は白く背景の白と溶融している。ここにあるのは、浮遊している感覚、赤い手のひらの痛み、感情を見せずすべてを見ているような視線。
その後もなんとも引きつけられる、立体作品と、映像作品が展示されている。通底するテーマは触覚、浮遊、死、生命。生命の表現は荒川修作の「死なないための葬送」の棺桶の中にある生命の残骸の感触と似ている。

人間の肩ぐらいまである円筒の上にある髑髏が旋回し、円筒の中の赤い血を思わせる液体を掻き混ぜ竜巻のようなうずを作っている作品の絵葉書をミュージアムショップで買った。
展覧会の後作品の絵葉書を買うのは久しぶり、以前ジャコメッティの絵葉書を買って以来。

2011年2月11日金曜日

2011年2月11日、国立新美術館、文化庁メディア芸術祭。
文化メディア芸術祭は今回14回目。
アート、マンガ、アニメ、エンターテイメントの4部門で審査が行われ、その結果の展示になっています。
アート部門を中心に見ました。

Cycloid-E Michel Decosterd/Andre Decosterd
5つの筒を連結させ、複雑な動きと音を出す作品。

Night Less 田村友一郎
Googleのストリート・ヴューで作成した映像作品。

The Men in Grey The Men in Grey
2人のグレーのスーツの男がスーツケースを持って情報を収集しながら街の中を歩く。スーツケースにはディスプレーが付いていて怪しい情報処理の様子が映し出される。映像と展示の作品。

Succubus Peter TLG
鉄でできた輪が10個ぐらいありそれが床に置かれている、それらの輪が見えない仕掛けで動く作品。あるときは震えるように、あるときはゆさゆさと。

その他、
パソコンを使ったインタラクティブな作品、
襖絵のような映像で海面がだんだん上昇し最後は観客まで飲み込む作品

中では、Googleのストリート・ヴューを素材にしてしまうという、コンセプチュアルな作品が興味深かった。ただエンドロールでそう書いてあるのに気がつかなかったら面白いと思えなかったかも知れないな・・・。

2011年2月7日月曜日

2011年2月4日、汐留パナソニック電工ミュージアムで白井晟一展
最近の美術手帳の中でも言及があり改めて注目される。
今回の展覧会では、建築に関する図面・写真・模型、文書、書など多面的に紹介されていた。
建築では、個人邸宅・銀行建築・寺院建築などありましたが、中心は実際には建てられなかった丸木位里さんの原爆の絵を展示する原爆記念堂。